<figure id="attachment_316906" aria-describedby="caption-attachment-316906" style="width: 4198px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="3ca8a71d"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/06/11f5315d0fdebb3df4e4554339df02f2.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-316906" class="wp-caption-text">約6000万円の契約金は母親に全額渡した益田直也投手</figcaption></figure>
６月16日、ロッテ益田直也投手（33）が、今季18セーブ目を挙げ、プロ通算200セーブを達成した。プロ野球10人目の快挙となった。昨年６月には150ホールドを達成しており、150セーブ150ホールドは藤川球児（42）、増井浩俊（38）、オリックスの平野佳寿投手（39）の４人しかいない。200セーブ達成に益田は、
「この成績に恥じないようにこれからももっと頑張っていきたいと思います」
と喜びを語った。
益田は’11年ドラフト４位でロッテに入団。「黄金のルーキー」と言われた藤岡貴裕（東洋大）、左腕サイドスローで大学日本代表の中後悠平（近畿大学）とともに「同期三羽烏」という呼び名までつけられ注目を浴びた。とはいえ、野球エリートの２人とは違い、益田は“雑草魂”と呼ぶに相応しい野球人生を送ってきた。
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「母一人、子一人の母子家庭で育った益田は経済的に恵まれず、母親は朝から夜遅くまで働き詰め、益田の弁当は母親がお昼までに学校に届けるような生活でした。しかし、市立和歌山商業高校では一度も甲子園に出られなかったこともあり、大学進学を諦め消防士か警察官を目指すことも考えたそうです。しかし悩んだ末、大学でもう一度野球を続ける選択をし、見事プロ入りを果たしました」（スポーツ紙記者）
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そんな益田の一番の強みは、やはり“メンタル”だった。その才能をいち早く見抜いたのが、当時、投手コーチを務めていた西本聖氏（66）だ。
「（益田の）心臓には毛が生えている」
入団直後の春季キャンプで、そう評した西本氏の予想は的中。ルーキーイヤーで72試合に登板し、’09年にソフトバンクの摂津正が作った39の新人記録を更新する41ホールドを挙げた。防御率は1.67。75回1/3を投げて、四球は19という驚異的な数字を残した。本誌はシーズン終盤、益田の独占インタビューを行なっている。その一部を紹介しよう。
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<h3>「野球はメンタルが全て」</h3>
ー独特の投球フォームですが、何か工夫されているのですか。
「単純に投げやすいからです。普通に足を上げて投げたのでは右の股関節に体重が乗った気がしないので、それをちょっと捻ることによって乗せているんです。そうすると、インステップにもなるのでコントロールはつけづらくなるんですけど、それは練習をしてしっかり投げられるように作っていったのがあのフォームです」
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ー『プチトルネード投法』に始まって、『オラオラ投法』や『上から目線投法』『ケンカ投法』などいろいろ命名されますが、ご自分では何投法だと思いますか。
「自分の中では普通のフォームで投げているつもりなので何投法でもありません。体は捻りますが、横から投げるよりは上から投げるほうが球は速くなるからそっちのほうがいいというくらいで」
ー入団前からメンタルは強いという評価でしたが、ご自身でも強いと思っている。
「そうですね。引きずらないというか、次の日には忘れているようなタイプですね。あんまりなにも思ってないので緊張とかしないです。それがなぜかと言われてもよくわからないですが。大雑把なんですかね」
―しかし、６月には何試合か打ち込まれるシーンがあり、ベンチで悔し涙を流すこともありました。
「あの頃は疲れがピークでした。登板しても打たれてばかりで、余計なことを考えてしまった。確か７月中旬の楽天戦だと思いますが、１アウトも取れず２点を奪われ代えられたことがあるんです。西本コーチからは『背中から“打たれるオーラ”が出ているぞ！』と怒られました。ちびっていたというか縮こまっていたんだと思います」
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―代わるきっかけはパ・リーグの新人選手の中で唯一選出されたオールスターだったとか。
「オリックスの平野（佳寿）さんには、刺激を受けました。フォークの投げ方などいろいろ教わったのですが、最近不調だと話すと、こう笑われたんです。『いちいち結果を気にしていてもしゃあない。そういうことを考えていたら、やってられへんよ』と。この言葉で、肩の荷が下りました」
「西本コーチからは『リフレッシュしろ』と言われましたが、リフレッシュする時間もないですし、人から言われて変わるものでもないじゃないですか。自分自身で打破するしかない。だから、オールスターの時期があってよかったです。（西村徳文）監督と話すことはあまりないですが、その中でも調子が悪い時は、よく呼んでいただいて『気にすることはない』と言われたんですけど、監督にそういうふうに言われても気にしてしまうし、そう言われても簡単には切り替えることはできませんでした。でも、上の方の言葉は重いので、『こんなことをやってる場合じゃない』と。野球は調子どうこうじゃなくて、メンタルが全てなので」
当時の益田の目標は、「尊敬する人」と公言する元中日の浅尾拓也コーチが記録した200ホールドを超えることだった。益田のメンタルをもってすれば、”浅尾超え”、そして、名球会入りとなる250セーブも十分にあり得るだろう。
<figure id="attachment_316907" aria-describedby="caption-attachment-316907" style="width: 2778px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="e99ebf68"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/06/9c3c0da200c92b4703ae40246d591184-1.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-316907" class="wp-caption-text">お酒は一切飲まない。メンタルだけでなく身体も頑丈だ</figcaption></figure>
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写真家桑沢デザイン研究所写真研究家卒業。外苑スタジオを経て紀里谷和明氏に師事。 
現在、日本の伝統工芸を求めて全国の職人を撮影。『僕たちの写真館』主宰。ポートレイトを得意とする。

阿部高之

200セーブ達成したロッテ益田直也投手。投手としてそれほど大きくない彼の活躍を支えたのは「強いメンタル」だった。『FRIDAY』はルーキーイヤーに益田投手に独占インタビュー。その一部を紹介。

200セーブ達成のロッテ益田直也　ルーキーイヤーに本誌に語っていた「野球はメンタルが全て」

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