<p>大相撲名古屋場所は7月9日に初日を迎える。</p>
<p>連覇がかかる横綱・照ノ富士（31）や、昭和以降最速タイとなる初土俵から3場所で新入幕を果たした伯桜鵬（19・元十両の落合）など、注目の力士は多い。</p>
<figure id="attachment_319835" aria-describedby="caption-attachment-319835" style="width: 1839px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="a028271f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/07/25270e7401dd1cb1d0d24325912682c8.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-319835" class="wp-caption-text">名古屋場所を前に、佐渡ケ嶽部屋へ出稽古した豊昇龍</figcaption></figure>
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
<p>しかし、最大の見どころと言えるのは、豊昇龍（24）、若元春（29）、大栄翔（29）の3関脇による大関取りの行方だ。場所後、仮に<a href="https://friday.kodansha.co.jp/article/319490">3人同時の大関昇進が実現すれば、史上初の快挙</a>となる。</p>
<p>モンゴル出身の豊昇龍は5場所連続で勝ち越し中。運動神経の良さと、時折見せる豪快な投げが持ち味だ。</p>
<p><span class="strongInContent">「春場所で10勝、夏場所では11勝を挙げており、大関昇進の目安とされる直近『3場所33勝』に届かせるためには、名古屋場所で12勝する必要がある。6月初旬にモンゴルに帰国して、叔父で元横綱の朝青龍ことドルゴルスレン・ダグワドルジ氏から直接指導を受けて、気合十分です」</span>（全国紙運動部記者）</p>
<p>ダグワドルジ氏はTwitterで<span class="strongInContent">「組んでみたけどやっぱり腰重いし強くなっていました」</span>とつぶやくなど、甥の成長を感じたようだ。豊昇龍も<span class="strongInContent">「子どもの時から叔父さんに憧れていたので、同じところまでいけないかもしれないですけど近づきたい」</span>と闘志を燃やす。</p>
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
<p>若元春は幕内ではまだ9場所しか取っていないものの、春場所は小結で11勝、夏場所は新関脇で10勝を挙げた。得意とする左四つの形になると安定した強さを見せる。</p>
<p><span class="strongInContent">「1年前の名古屋場所では、横綱・照ノ富士に善戦しながらも『まわし待った』で途中で止められ、再開後に敗れるという一番がありました。これをきっかけに人気力士のひとりとなり、実力も格段に上げてきた。大関取りについては『意識することはない』と本人が言っている通り、平常心で臨めるかどうかがポイントになるでしょう」</span>（前出・運動部記者）</p>
<figure id="attachment_319836" aria-describedby="caption-attachment-319836" style="width: 2000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="538b105f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/07/1fe306d6ef2994743acb9bdaf8709336.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-319836" class="wp-caption-text">もっとも大関に近い位置にいるとされる大栄翔</figcaption></figure>
<p>突き押し相撲の大栄翔は、3人の中で唯一、幕内での優勝経験がある実力者。春場所では14日目まで12勝2敗で単独トップに立つも、千秋楽に本割と優勝決定戦で霧馬山（現在の霧島）に連敗して2度目の優勝を逃した。夏場所で大関取りの可能性があったが、10勝で終わったために昇進は見送られている。それでも2場所合計の勝ち星は22勝で、数字だけを見れば3人の中で最も大関に近いと言える。大栄翔自身も<span class="strongInContent">「全部勝ちたい。優勝もしたい」</span>と気合十分だ。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="朝乃山が「もう一人のキーマン」"></div>
<p>この3人が横綱の照ノ富士とどのように戦い、どのようにお互いを潰し合うのか――。大関昇進を手にするためには、まずは自分よりも番付が下の格下力士相手に取りこぼしをしないことだ。</p>
<p>そこでカギを握りそうなのが朝乃山（29）だ。元大関の朝乃山は、コロナ禍のキャバクラ通いが日本相撲協会のガイドラインに抵触して、6場所の出場停止処分を受けた。三段目まで番付を落とし、夏場所で2年振りに幕内に復帰。優勝した照ノ富士に次ぐ12勝を挙げた。前出の運動部記者が続ける。</p>
<figure id="attachment_319840" aria-describedby="caption-attachment-319840" style="width: 4372px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="f4f4b279"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/07/ebd772f7785addf46f0d7a6df1363d6a.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-319840" class="wp-caption-text">朝乃山は初優勝した2019年夏場所で、トランプ前大統領からアメリカ大統領杯を受け取った</figcaption></figure>
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
<p><span class="strongInContent">「名古屋場所で東前頭4枚目まで番付を上げる朝乃山は、上位陣と総当たりします。大関昇進を目指す3関脇にとっては、今は格下とはいえ、朝乃山を倒さなければ大関が遠のいてしまう。一方の朝乃山にとっても、大栄翔と若元春は同学年で、豊昇龍は過去1度だけの対戦で敗れているため、負けるわけにはいかない」</span></p>
<figure id="attachment_319843" aria-describedby="caption-attachment-319843" style="width: 4000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="ad0a1063"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/07/fa23d1b8da6870c6ec790fe202c5b986.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-319843" class="wp-caption-text">ここ1年で着実に力をつけてきた若元春</figcaption></figure>
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
<p>上位陣にどれだけ勝てるかで、朝乃山が大関に復帰する可能性も測れるだろう。3関脇を倒せば、自ずと優勝争いにも絡んでくる。</p>
<p>大関取りを目指す豊昇龍、若元春、大栄翔の壁になることが間違いない朝乃山の戦いぶり――。名古屋場所は、近年稀にみる見どころの豊富な場所になること間違いない。</p>


共同通信（1枚目）、アフロ

7月9日に開幕する大相撲名古屋場所の先には、史上初となる3人同時の大関昇進が見られるかもしれない。昇進を狙う豊昇龍、若元春、大栄翔に立ちはだかるのは、元大関・朝乃山だ。名古屋場所の行方を占う。

史上初の3力士同時に大関昇進なるか？名古屋場所のカギを握る「キャバクラ醜聞・朝乃山の壁」

あなたへのオススメ

関連記事