「上に行くほど中途半端な人が多い」元ヤクザVTuber「懲役太郎」が語る極道の恐ろしい刺青事情 | FRIDAYデジタル

「上に行くほど中途半端な人が多い」元ヤクザVTuber「懲役太郎」が語る極道の恐ろしい刺青事情

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現代の刺青は海外のタトゥーの技術を取り入れてきれいな発色をするようになったのだという(提供:懲役太郎 彫なか)
現代の刺青は海外のタトゥーの技術を取り入れてきれいな発色をするようになったのだという(提供:懲役太郎 彫なか)

映画やドラマに出てくるヤクザは必ず刺青を入れているイメージがあるが、実際のところはどうなのだろうか。

何度も刑務所に入っている人のことを指す「懲役太郎」という名前でバーチャルユーチューバー(VTuber)活動を行っており、自身も元ヤクザである「懲役太郎」がヤクザの刺青事情について語る。

「ヤクザが刺青を入れだしたきっかけは、賭場を開いていた博徒系のヤクザが左腕に刺青を入れるようになったことや、刑務所に収監されたときに入れられる墨を隠すためなど諸説ありますが、ヤクザは刺青を入れているというイメージが定着した後、多くのヤクザが刺青を入れるようになりました。刺青はヤクザの間で『我慢』と呼ばれるほど入れるのが大変なので、刺青が入っているとナメられなくなるんです」

組に入ったものを逃さないための縛りとしての刺青や、刑務所内で舐められないように入れる刺青など、ヤクザの中で刺青はさまざまな役割を持つようになった。

そのひとつに、所属する組を暗示する刺青がある。昭和のヤクザたちは組で刺青の絵柄を統一し、結束力を高めていたのだ。

ただ、このしきたりが生まれたきっかけは刺青を入れる「彫師」と呼ばれる職人の都合が関係しているのだという。

「昔は、ヤクザが刺青を入れるときは彫師に組まで来てもらい、数カ月間泊まり込みで作業してもらっていました。当時の刺青は今とは比較できないほど時間もお金もかかります。なので、お金のない若いヤクザは上のものが墨を入れるときの空き時間に入れるんです。そのときに親分と同じものを入れたり、親分に言われたものを入れたりしていました。なかには兄貴分の名前を体に彫ってもらう人もいましたね」

そのような事情もあって、完成された刺青を入れるには時間もお金もかかるため、なかなか完全な刺青を入れているヤクザは少なかったという。

「偉くなればなるほど中途半端な刺青になってしまっている人が多かったですね。偉くなるためにはそれなりの期間、組のために刑務所に入る必要があるのでなかなか刺青が完成しないんです」

暴対法(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律)の成立でヤクザへの締め付けがかなり厳しくなり、カタギに刺青を見せるだけで逮捕されてしまうようになってしまった今、このようなヤクザ文化は消えつつあるのだとか。

「暴対法の成立後は、カタギに見せないために夏でも長袖やサポーターなどで刺青を隠さなければならなくなりました。なので、今は入れないヤクザも多くなりましたし、入れているヤクザも自分の好きなデザインを入れるようになりましたね」

プールや銭湯でも刺青お断りの場所が多くなり、ヤクザを辞めた後も刺青が入っていると就職の選択肢が少なくなってしまう今、ヤクザと刺青の関係は少しずつ薄れていくのかもしれない。

(提供:懲役太郎 彫なか)
(提供:懲役太郎 彫なか)
(提供:懲役太郎 彫なか)
(提供:懲役太郎 彫なか)
(提供:懲役太郎 彫なか)
(提供:懲役太郎 彫なか)

ヤクザの世界を知り尽くした「懲役太郎」が監修する超リアルな極道漫画『極道楽園』を読む

 

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