「超大物に気に入られるのも大事な処世術……」芸能界で成功した”宝塚色”を消した宝塚娘役俳優たち
宝塚歌劇団の俳優が急死した問題が波紋を広げている。
宝塚の厳しい上下関係や体育会系の体質は過去に週刊誌等で何度も取り上げられることがあり、世間の非難を浴びたのだが、時代が変わっても改善はなされていなかったようなのだ。
「宝塚音楽学校は昔から厳しいところで知られています。それは普段の生活態度においても同じです。入学すると、歌やダンス、日本舞踊などありとあらゆる“芸事”を叩き込まれ、入団時には立派なアーティストへ成長しています。
歌劇団で活躍した後は、退団して俳優やタレントに転向する人も多い。宝塚で培ったハイレベルのスキルは間違いなく芸能界で役立つはずなのですが、必ずしも成功につながるとは言えません」(大手芸能プロ幹部)
それまで“男役”だけを演じてきた男役俳優が急に女性として演じることになるわけだから、思うほど成功できていないのは理解できる。だが元娘役でも成功したといえる人は数少ないのが現状だ。
退団するときは大きく報道され、その後ドラマや映画に初出演となると話題にもなり注目されるのだが、気が付けばその名前を耳にすることがなくなってしまっていることが多々ある。
「娘役だった人でも成功しにくい理由の一つは、やはり独特の“宝塚風”の演技が抜けないこと。舞台上では受けても、テレビ受けは難しいのでしょう。1度はドラマ出演で注目されますが、2度、3度と続かない。成功したといわれる人たちは、たいてい“宝塚色”が消えています」(キー局プロデューサー)
宝塚の娘役出身で、今も活躍していると言える俳優は数えるほどしかいないが、確かに彼女たちには “宝塚色”を感じない。もちろん優れた演技力もあり、存在感もあるのだが、
「それだけではない。これまでの成功例を見ても、芸能界で成功するための“傾向”のようなものがあるような気がします」
と、語るのは、老舗芸能事務所幹部である。
「ある元娘役俳優がトップ女優に上り詰めるきっかけとなったのは主演映画のヒットでしたが、映画の原作者と懇意にしていたのは有名な話でした。テレビ局や映画会社がその原作者に忖度したということはないと思いますが、大きな後ろ盾になった可能性はあります」(映画配給会社社員)
片や、別の女優にもこんなエピソードが……。
「その女優にとって映画で初のヒロイン役でした。公開キャンペーンで地方局を回っていたときの話です。かなり、お疲れだったんでしょうね。収録が始まるのを待っているときに、かなりきつそうにしてらしたので、ディレクターやインタビュアーの男性アナウンサーが雰囲気づくりをしようと話しかけたのですが、完全無視です。スタジオの空気は最悪でした。
ところが、監督がやってきたら、満面の笑顔で近寄っていって髪の毛が乱れているのを直してあげていました。その豹変ぶりにはちょっと驚きましたね。ただ、芸能界で成功するためには、こういった処世術も大事。宝塚でトップにいた人でも、これくらいのことをやらないと成功は難しいのか……と、思い知らされた瞬間でした」(地方局ワイドショースタッフ)
宝塚のトップスターであっても芸能界で成功するには、それなりの気配りが必要ということのようだーー。
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PHOTO:ロイター/アフロ