徹底比較!『白い巨塔』岡田准一版全キャストvs田宮版・唐沢版

なんと7度目の映像化! 伝説の田宮二郎版、かなり好評の唐沢寿明版、岡田准一版をあなたはどう見る??

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原作『白い巨塔』(全5巻 新潮文庫)、田宮版DVDボックス(上左)、唐沢版DVDボックス(上中、右)

岡田准一主演による5夜連続ドラマ、『白い巨塔』の全キャストが発表された(3月5日)。

昨年10月18日に〔岡田准一主演で『白い巨塔』がドラマ化〕と報じられた際には、「『白い巨塔』は唐沢寿明版が良かった。イメージが崩れる!」との声が上がった。実は2003年に唐沢寿明版の制作が発表された際には、「『白い巨塔』は田宮二郎版が素晴らしい。唐沢ではイメージが崩れる!」との声が出ていて、まさに歴史は繰り返す、である。

山崎豊子による小説『白い巨塔』は、1963年から68年にかけて週刊誌「サンデー毎日」に正編、続編が断続的に連載され、それぞれ65年、69年に単行本が刊行されている(新潮社刊)。今もさかんに量産される「医療ドラマの原点にして頂点」といえる傑作であり、この骨太の原作の映像化は今回で実に6度目(韓国での連続ドラマ2007年版もカウントすると7度目)となる。

◆『白い巨塔』映像化の歴史◆

映画(1966年)主演:田宮二郎。大映制作
連続ドラマ(1967年版:全26回)主演:佐藤慶。NET・東映テレビプロ制作
連続ドラマ(1978年版:全31回)主演:田宮二郎。田宮企画・フジプロダクション制作
スペシャルドラマ(1990年版:全2回)主演:村上弘明。テレビ朝日ほか制作
連続ドラマ (2003年版:全21回)主演:唐沢寿明。フジテレビ・共同テレビ制作
連続ドラマ (2007年版:全20回)主演:キム・ミョンミン。韓国MBCほか制作
スペシャルドラマ (2019年版:全5回)主演:岡田准一。テレビ朝日制作

田宮二郎による連続ドラマがドラマ史に残る評価を得る一方、唐沢寿明版も新しい視聴者の評価を得ているのは立派、といえるだろう。なぜかドラマ化は、NET~現・テレビ朝日とフジテレビを行ったり来たりしているが、これはいかなる理由か(フジが2030年頃にドラマ化したりして)?

さて注目のキャスティングを、岡田版、唐沢版、田宮版の3作品で比較してみよう。原作読者や、田宮版と唐沢版の両方を見ている人なら、「なるほどこう来たか!」「●●役は、一番の適役かも」「●●役は演技派の若手枠なんだなぁ」と、感慨深いことだろう。

野心家で傲慢な財前、良心的で愚直な里見。全く対照的な同期の外科医と内科医を、どの俳優の対比で出すのか?

ケイ子。財前の影の部分を支える愛人役には、単なる艶っぽさを超えた包容力が求められる。その女優は誰か?

東教授。優れた医師・教授、そして人格者でもあったはずが、自らの欲望が首をもたげドロドロの教授選挙を招く。正邪入り混じる複雑な役柄を演じる最高級の演技派、とは?

財前の義父・又一には、コテコテの100%俗物演技が求められるし(田宮版:曽我廼家明蝶/唐沢版:西田敏行)、とある裁判で患者側の弁護をする関口弁護士は孤高の正義漢ぶりが見ものだ(田宮版:児玉清!/唐沢版:上川隆也!!)。

◆3つの『白い巨塔』キャスティング比較◆

◆役名(役柄)岡田版俳優/唐沢版俳優/田宮版俳優 の順に列挙。

・財前五郎(浪速大学医学部第一外科・准教授)岡田准一/唐沢寿明/田宮二郎
・里見脩二(同医学部第一内科・准教授。財前と同期)松山ケンイチ/江口洋介/山本學

・花森ケイ子(財前の愛人)沢尻エリカ/黒木瞳/太地喜和子

〔浪速大学〕
・東貞蔵(浪速大学医学部第一外科・教授で財前の師)寺尾聰/石坂浩二/中村伸郎
・鵜飼裕次(同医学部部長)松重豊/伊武雅刀/小沢栄太郎
・大河内恒夫(同医学部病理学科・教授)岸部一徳/品川徹/加藤嘉
・柳原雅博(同医学部第一外科・医局員)満島真之介/伊藤英明/高橋長英
・佃 友弘(同医学部第一外科・医局長)八嶋智人/片岡孝太郎/河原崎長一郎
・亀山君子(同医学部第一外科・看護師)美村里江/西田尚美/松本典子
・野坂(同医学部脳外科・教授)市川実日子/山上賢治/小松方正
〔財前家〕
・財前又一(財前の義父。産婦人科医院・院長)小林薫/西田敏行/曽我廼家明蝶
・財前杏子(財前の妻)夏帆/若村麻由美/生田悦子
・黒川キヌ(財前の母)市毛良枝/池内淳子/中北千枝子
〔東家〕
・東政子(東の妻)高島礼子/高畑淳子/東恵美子
・東佐枝子(東の娘)飯豊まりえ/矢田亜希子/島田陽子
〔東都大学〕
・船尾教授(東都大学医学部第二外科)椎名桔平/中原丈雄/佐分利信
〔他大学〕
・菊川昇(金沢or石川大教授)登場せず?/沢村一樹/米倉斉加年
〔患者:佐々木家〕
・佐々木庸平(佐々木商店店主。浪速大学の患者)柳葉敏郎/田山涼成/谷幹一
・佐々木よし江(庸平の妻)岸本加世子/かたせ梨乃/中村玉緒
・佐々木庸一(庸平とよし江の息子)向井康二/中村俊太/中島久之
〔弁護士たち〕
・関口 徹(弁護士・佐々木家の代理人)斎藤工/上川隆也/児玉清
・国平幸一郎(弁護士・財前の代理人)山崎育三郎/及川光博/小林昭二

唐沢版しか知らない人は、イメージの違いをあれこれ感じるかもしれないが、もはや『白い巨塔』は、『忠臣蔵』並の国民的原作(?)だ。田宮二郎版(昭和53年:1978年)、唐沢寿明版(平成15年:2003年)、岡田准一版(新元号元年:2019年)版と続いてきたように、病院が「白い巨塔」的な存在である限り、これからも、その「骨格」を活かしながら様々に映像化されて行くに違いない。

「財前五郎を演じるには背が低い!」ともいわれる岡田准一の『白い巨塔』だが、財前五郎を演じるのに必要なのは身長、だけではない。なんだかんだ言っても、始まってみれば結構ハマり役で、最後は納得の出来になるかもしれない。5月22日~5月26日、5夜連続で繰り広げられる、医療と裁判と権力闘争、そして人間の本性に迫った物語を待とうではないか。

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