「ポスト山里」ブサイク芸人戦国時代を制するのは誰か? | FRIDAYデジタル

「ポスト山里」ブサイク芸人戦国時代を制するのは誰か?

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television

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5年前、クリスマスに合コンするも女性陣に帰られて天を仰ぐ山里(左)とアンガールズの田中
5年前、クリスマスに合コンするも女性陣に帰られて天を仰ぐ山里(左)とアンガールズの田中

山里亮太(42)の評価が上がる一方だ。蒼井優(33)を射止めた大金星に続き、『スッキリ』(日本テレビ系)でMCの加藤浩次(50)が怒りを隠さず吉本興業の改革を訴えた際には、「声が大きかったから、いろんな人のところに聞こえちゃっているよ。ちゃんと伝わっていると思う」と張り詰めた場を和(なご)ませつつ、加藤をしっかりフォロー。その神対応ぶりを称賛する声が相次いだ。

「テレビ業界では早い段階から山里さんの実力は評価されていました。本人もスタンスは変えていない。蒼井優という一流女優に選ばれたことで、世間が彼の魅力にようやく気づいた、ということでしょう。山里さんはこれだけ売れっ子になった現在でも、『この仕事、僕なんかで大丈夫ですか?』と謙虚な姿勢を崩さない。ブサイク芸人としてイジられる中で、視聴者やお客さんにドン引きされないよう、かわいげのあるリアクションや返しを身につけているのも大きいですね」(キー局プロデューサー)

かつて”抱かれたくない男”ランキング上位の常連だった出川哲朗(55)は現在、11社のCMに起用されるなど、すっかり好感度が高いタレントとなった。令和の現在、”ブサイク芸人”たちがテレビ業界を席巻しつつあるのだ。

「ブサイク芸人たちの多くが、楽屋裏ではとても紳士的。『アンガールズ』の田中卓志なんて、よく見たら8頭身でオシャレですよ。ムダ遣いをしないから、貯金もかなりある(笑)。彼を狙っている女性スタッフは少なくないですね。非モテキャラの『ロッチ』の中岡創一は実は親分肌。『中岡軍団』を作って、食えない若手芸人を食わせてあげています。過去、彼の男気に惚(ほ)れた美人モデルと付き合っていました」(芸能プロ幹部)

ひとたびカメラが回れば、率先してキモい男を演じ、嫌われ役を買って出る。制作会社ディレクターは「ブサイク芸人たちは、いまやバラエティ番組作りに欠かせない存在です」と言う。

吉本興業が毎年行う『ブサイクランキング』を3連覇中の『アインシュタイン』稲田直樹(34)が、7月25日に放送された『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で特集を組まれたのは記憶に新しい。稲田のほかにも、次代を担うブサイク芸人たちが続々と台頭している。

「稲田と『宮下草薙』の草薙航基(くさなぎこうき)は、『アメトーーク!』を担当するテレ朝の敏腕プロデューサー加地倫三さんのお気に入り。今後も重用されるでしょう。この二人に加え、『金属バット』の友保隼平(ともやすしゅんぺい)もブレイク必至で、漫才のレベルも高い。この3組は今年の『M-1グランプリ』決勝進出が期待される、下半期の注目株ですよ」(前出・芸能プロ幹部)

ブサイク芸人台頭の背景には、昨今のコンプライアンス問題があるという。

「いまや芸人でも不倫などのスキャンダルが命取りになる。ブサイク芸人は女性スキャンダルのリスクが低く、スポンサー受けがいいんです。あくまで”人から傷つけられる側”、受け手側であることも大きい。炎上する要素が少ないのは、コンプライアンスが重視される現代にマッチしている」(広告代理店関係者)

かつて世間から嫌われ、疎(うと)まれていたブサイク芸人たちの時代がきたのだ。愛されすぎて、イジられなくなってしまったら、商売あがったりかもしれないが!?

『FRIDAY』2019年8月23・30日号より

  • 撮影山田宏次郎

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