バッティング指導のあと、次男を5秒間ハグした清原和博の「誓い」
3年前に覚せい剤取締法違反で逮捕され妻の亜希さんとも離婚。息子との接見禁止令も出たが
すっかり秋らしくなった夜、清原和博(52)がこんなにも寂しそうな顔でタバコをふかしているのには、ワケがある。
都内のスポーツジムからのっそりと姿を現した清原を久々にキャッチしたのは、9月中旬の夜9時頃だった。キヨの傍らには、一人の少年の姿。現在、中学2年生の清原の次男だ。
「3年前に覚醒剤所持で逮捕され、元妻の亜希さんから、弁護士を介して息子との接近禁止令を出されていました。しかし今年の6月くらいから、清原さんはなじみのスポーツジムで次男にバッティングを教えているんです。何でも、リトルシニアでプレーしている息子さんのほうから、教えてほしいと頼んだみたいです」(清原の知人)
この夜も、その個人練習だった。ただ、愛息とずっと一緒にいられるわけではないようで、人目のない場所まで車で移動し、別れの挨拶を交わす。息子の肩に手を置き、そっと抱き寄せる清原。約5秒間のハグの後、再び父が何やら語りかけ、息子は去って行ったのであった。
上の写真は、その直後、一服つける清原の姿である。息子が歩いて行った方向を見つめながらゆっくりと1本吸い終えると、待たせていた車に乗り込み、清原は夜の街へと消えた。
後日、本誌は清原に直撃した。本人が近況を語る。
――どんな生活をしているのですか。
「病院の治療にはこの3年間、1回も欠かさず通っています。最近は月に1回、(薬物依存の後遺症である)鬱の治療と尿検査を受けていますね。その他にも、毎月ある自助グループの集まりに必ず参加しています。
ジムには、ここんとこ毎日行っています。今年の11月に沖縄で、12月には八王子で少年野球教室をやることになっていて、それに向けて練習してるんです。子供たちにバッティングを見せてやらなアカンからね。こうやって身体を動かすのは鬱にも効果あるのか、元気になってきたって感じるよ」
――息子さんにもバッティングを教えている。
「息子の野球チームの練習がない日にね。時間が合うことが少ないので、そんなにいつもというわけにいかへんけど」
はっきりした口調でしゃべる様子からは、かつての元気な姿を取り戻しつつあるようにも感じるが……。薬物依存の更生施設『館山ダルク』代表・十枝(とえだ)晃太郎氏が言う。
「覚醒剤依存症において、完全に『いらない』と思うことはありません。辞めて30年経つ人に聞いても、『まだ使いたい』と言うほど、依存性が高いのです。その気持ちを抑えるには、正直に『使いたい』という思いを伝えられる環境が大切。その点、病院の治療や自助グループの集まりは非常に有効です。まだまだ大変な日々は続きますが、くじけずに続けてもらいたいです」
愛する息子のためにも、番長は依存症と戦い続ける。



『FRIDAY』2019年10月4日号より
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撮影:西圭介