『半沢直樹』で注目の入江甚儀は堺雅人に憧れる職人肌俳優

半沢直樹の忠実な部下・田島春を演じる新星!

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
入江甚儀(撮影:富田恭透)

視聴率20%越えのモンスター級ドラマ、日曜劇場『半沢直樹』(毎週日曜・夜9時~・TBS系)。出向先から東京中央銀行に復帰した半沢が、経営破綻寸前の航空会社「帝国航空」の再建に挑みはじめる展開から、半沢の忠実な部下として行動と志をともにする部下・田島春を演じているのが入江甚儀だ。

「こんなに大きな作品に自分が関われるとは思ってもいなかったので、作品の出演が決まった時は驚きよりも“あの半沢直樹に出演できるんだ!”という高揚感が身体中を駆けめぐったのを覚えています。でも、自分が演じる田島春という役が半沢さんの部下で、常に彼に同行する役ということを知り、高揚感のつぎに緊張感が襲ってきました。

役が決まってからは撮影日に向けて、台本を読んで、田島という役を自分の体に入れたつもりではありましたが、実際に現場に入りメイク室で堺(雅人)さんの隣に座らせていただいた時に、初めて“半沢直樹に出演するんだ”という実感と喜びが湧いてきました」

2008年に『絶対彼氏〜完全無欠の恋人ロボット〜』でデビューして以来、ドラマ、映画、舞台のフィールドで俳優として着実な歩みを続け、今回の『半沢直樹』の出演で大きな注目を浴びることとなった入江。10年以上の芝居のキャリアはあっても、“半沢”に出演する俳優、もしくは怪優といっても過言ではない面々との共演は相当なプレッシャーがあったことは想像するに難くない。

「堺さんをはじめ、みなさんの演技と個性のぶつかり合いの中で、自分の爪痕を残そう、という思いが頭をかすめたこともありました。でも、今は“入江甚儀の個性を出す”といったことよりも、与えられた“田島春”という役になりきり、視聴者の方々にドラマの世界にはまっていただくために、完全にドラマの一部になりきる、ということを大切に演じています」

とはいえ、彼の演じる田島というキャラクターは視聴者に他の役者たちのような“インパクト”とは違う独特の印象を残しているのも事実だ。

「帝国航空の再建に話が移り、終盤で白井大臣(江口のりこ)が人差し指を出して“い・ま・じゃ・ない”と言う話題のシーンがあるのですが、あのシーンのリハーサルの時に、僕、思わずリアルに笑ってしまったんです。ただ、笑うのは台本に書かれていなかったので、再度リハーサルをした時には、笑わないようにしたんです。

すると監督から“田島、笑っていいよ”といわれて、この時に“あぁ、田島ってこういうまっすぐで、イマドキな若い人の感覚を持ったままの人なんだ”っていうヒントをもらって、そこからどんどんキャラクターを作り上げていきました。怖いもの知らずというか、時にあまりにストレートに言葉を発するのでどきっとすることもありますが、そういった部分も含め、半沢さんの部下だなと感じています」

入江甚儀(撮影:富田恭透)

大人も楽しめる国民的ドラマはいよいよ終盤を迎え、現場もかなりの緊張感を持って作り上げられているのではないかと尋ねると

「タイトな時間の中でセリフ量の多い現場ですし、(本作を監督する)福澤監督の現場は福澤組といって、シーン的に続けて撮れる場合は一気に3シーンくらい続けて撮影をしたりする特殊な現場なのですが、どんな状況においても主演の堺さんはいつだって和やかなんです。役者の世界に上司と部下という関係性は存在しないですが、もしあるとしたら堺さんはまさに理想の上司ですし、その背中を追いかけたいと思わせてくれる人です」

まっすぐに想いを語る入江の姿は、本当に真面目そのものだ。そしてそれは決して演技だけに限ったことではないらしく、私生活においてもある程度の規律を自分に課しているようだ。

「そうですね……割とストイックでこだわりがあるほうかもしれません。自分自身の中でルールがある方が過ごしやすいというか、そのルールにさえ従っていれば間違いがない、と思うほうが楽なんです。今はプライベートで身体作りにハマっていて、筋トレはもちろん、筋トレのための食事作りやサプリメントの補給など、突き詰めてやっています。

そういえば、今ハマっているご飯があって、炊飯器に玄米と鶏の胸肉、オクラ、わかめ、カレー粉を入れるんです。糖質も低いし、野菜も食物繊維もタンパク質も豊富で、美味しいんですよ! これを頻繁に作って食べています。でも、こだわりすぎないように加減することを覚えるのも大切だと最近は感じています。というのも、実は一時期、滑舌にこだわりすぎて “おはようございます”みたいな挨拶ですら、めちゃめちゃ滑舌よく話しすぎて、普段通りに話すことが逆にできなくなるくらいだったんです(笑)」

入江甚儀(撮影:富田恭透)

こだわり過ぎる性格は演技にも生かされているようで、役作りをする際にはその役の過ごしてきた時間を想像するという。

「台本に書かれない、そのキャラクターの過去があるからこそ発しているセリフがあると思うんです。セリフにリアリティを持たせるためにも、僕は物語には書かれていないそのキャラクターの子どもの頃や学生時代、なぜそういう性格になったのかというバックグラウンドについても想いを馳せるようにしています」

演技もプライベートも、コツコツと努力を重ねる。「まるで職人のようですね」と入江に伝えると

「そういっていただけると嬉しいです、僕は今回のドラマで堺さんを間近で拝見してまさに“職人のような人だ”と感じたので、いつか堺さんのようにその言葉を背負っていける俳優になれたらいいなと思います」

入江甚儀(撮影:富田恭透)

入江甚儀へ5つの質問

Q1 人に自慢できること
A1 バスケットボールを指でずっと回せる。
小3から中3までずっとバスケットをやっていたのですが、練習と同じくらい必死に指でボールを回すのも練習していました(笑)。今はバスケットをやる機会はありませんが、バスケットの選手の役はぜひ演じたいですね。

Q2 今、プレイリストに入っているお気に入りの音楽は?
A2 Daft Punk
最近はDaft Punkの1stアルバムの「Homework」を聴いています。EDMやテクノが好きですね。邦楽なら小袋成彬さんが好きです。

Q3 影響を受けた作品は?
A3 『ファイト・クラブ』
観るたびに印象が変わる作品が好きです。この作品の中で出演しているブラッド・ピットが「お前はものに支配されている」っていうセリフがあって、このセリフを聞く度に自分がリセットされます。

Q4 毎日していることは?
A4 サプリメントを飲んでいます。
撮影が続くとどうしてもお弁当が多いので、野菜不足とか栄養の偏りが気になるんです。体調管理は仕事のベースなので、サプリメントを欠かさずとっています。

Q5 好きなタイプは?
A5 自分の知らない世界を見せてくれる人。
なにを考えているんだろうって思わせる人って、自分の知らない世界や知識を知っている人が多い気がします。会話の中とかで“ハッ”とさせてくれる人には惹かれますね。

入江甚儀(撮影:富田恭透)

入江甚儀(いりえ・じんぎ)

1993年千葉県生まれ。
2008年にドラマ「絶対彼氏~完全無欠の恋人ロボット~」で俳優デビュー。 2014年に東映「キカイダー REBOOT」で映画初主演。以来、多くの舞台、ドラマ、映画で活躍。 近年の出演作に、「ノーサイド・ゲーム」、「麒麟がくる」などがある。12月には東京・明治座他で上演される舞台『両国花錦闘士』に出演予定

入江甚儀(撮影:富田恭透)
入江甚儀(撮影:富田恭透)
入江甚儀(撮影:富田恭透)

撮影:富田恭透
取材・文:知野美紀子
構成:SUPER MIX

Photo Gallary8

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事