山口達也が酒と縁を切るために必要な「TOKIOメンバーとの絆」
芸能リポーター・石川敏男の芸能界”あの出来事のウラ側は……”㉔
《芸能リポーター・石川敏男の芸能界”あの出来事のウラ側は……”㉔》
酒気帯び運転で、9月22日に現行犯逮捕されたTOKIOの元メンバー山口達也さんが、24日に釈放された。送検された当日の釈放だった。
「事故を起こしたら飲酒運転がバレると思ったが、距離が近いので大丈夫だと」
と素直に取り調べに応じていた。21日午後9時頃から午前0時ごろまで、麦焼酎をロックで5~6杯飲んだとも。
「家を出るときは酒が残っていると思った」
と供述。しかし、送検された東京地検で供述を一転。
「酒が残っているとは思わなかった」
と、容疑を否定したとする報道が飛び出た。酒気帯び運転は、アルコール保有の認識がなければ罪に当たらないということを弁護士のリークで知ったのだろうと専門家は言う。
だが、彼の代理人はその後、声明を発表。“報道は事実とは反する”としたうえで、
「被疑事実を認め、逮捕後一貫して、自己の記憶に従い誠実に真実を供述し、最大限捜査に協力している」
と説明している。だが、この事件で異例だったのが、釈放された当日の夜に、家宅捜索が行なわれたことだ。
呼気検査で基準の1リットル当たり0.15ミリグラムを大幅に超える0.7ミリグラムのアルコール量が検出されている。警視庁は、家宅捜索で、飲んだとされる焼酎の紙パックや紙コップを押収。実際のアルコール量や頻度、供述との違いを調べる目的もあったのだろう。近所の酒店への聞き込みも行われていたそうだ。
リーダーで「株式会社TOKIO」の代表でもある城島茂さんは、自身がMCを務める『週刊ニュースリーダー』(テレビ朝日系)で、苦しそうな表情で胸の内を明かした。
「残念な気持ちです。厚生施設や病院でカウンセラーを受け、お寺で、写経したりなど修業していると聞いていた。自分なりに頑張っていると思っていた。今回のことも、きちんと受け止め。ゆっくりでいいから一歩ずつ確実に前に向かって進んでほしいというのが切なる願い。メンバーとの話では酒というキーワードは出てこなかった。酒を飲んでの運転なんて考えられない。なんでこうなってしまったのか辛い」
と。また
「人として終わって欲しくない。未来に向かって一歩ずつ。今回のこともきちっと受け止めて」
ともアドバイスをした。テレビの向こうで観ているかも知れない山口さんに届けという思いもあったのだろう。テレビ朝日の小木逸平アナウンサーから
「人間同士、仲間としてコンタクトを取りますか?」
と聞かれ、
「(連絡を取り合う)状況ではないですけど。ずっとやってきたメンバーですから。家族以上……」
とも。2年前の16歳の女子高生に対する強制わいせつ罪で書類送検、起訴猶予処分になった(女子高生とは示談成立)ことにも触れ、
「自分がリーダーだし、自分が言わなきゃ誰が言うという思いもあった」と、レギュラー出演している菊池幸夫弁護士に吐露。山口さんから
「申し訳なかった。酒はきっちりやめるし、直します」
と、電話を受け取っていた城島さんには、やはり信じられない出来事だったのだろう。それでも、スタッフとして「株式会社TOKIO」に向かい入れようという雰囲気が、メンバーの中に残っているらしい。
仲間がいれば、アルコール依存症は、克服できるかも。城島さんが言うように、20年以上グループを続けてきた城島さん、長瀬智也さん、国分太一さん、松岡昌宏さんら5人にとって山口さんは家族以上のつながりなのだろう。
お酒による肝機能障害で、1か月以上も入院したことがある山口さん。酒で家族も失い、わいせつ事件も起こし、飲酒運転。「2度あることは3度ある」だったが、家族以上のメンバーをこれ以上苦しめることがないように、本当に努力しなきゃ。山口さんが、お酒と縁切りできることを願うばかりだ。
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文:石川敏男(芸能レポーター)
‘46年生まれ、東京都出身。松竹宣伝部→女性誌記者→芸能レポーターという異色の経歴の持ち主。『ザ・ワイド』『情報ライブ ミヤネ屋』(ともに日本テレビ系)などで活躍後、現在は『めんたいワイド』(福岡放送)、『す・またん』(読売テレビ)、ラジオは福井放送、ラジオ関西、レインボータウンFMにレギュラー出演中
PHOTO:坂口 靖子