もう中にジョイマン…アラフォー&一発屋芸人続々再ブレイクのワケ
スタッフは見た!週刊テレビのウラ側
’08年に「ありがとう、オリゴ糖♪」などの”脱力ラップ”でブレイクした『ジョイマン』が今年に入り、再ブレイクしている。洗剤『アリエール』や『モスバーガー』のウェブCMにたて続けに出演を果たしているのだ。
「学生時代に『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)を観ていた世代が現在、テレビ局や広告代理店でキャスティング権を持つ社員となり、当時、人気があった芸人を起用する動きが出てきています」(キー局プロデューサー)
露出過多により一気に消費されてしまったのが”一発屋芸人”だが、飽きられるほど浸透したギャグやフレーズは広告においては有効なのだという。
「『ジョイマン』はリズムがポップですし、”隠れCMキング”の『ダンディ坂野』(54)の『ゲッツ!!』はいろいろなCMで応用可能。旬を過ぎているから、ギャラもリーズナブルですしね。ただ、『日本エレキテル連合』の『ダメよ~ダメダメ!』などのネガティブギャグは企業受けしない」(広告代理店関係者)
『ジョイマン』と同時期にブレイクした『もう中学生』(38)も冠番組『もう中TV』(静岡朝日テレビ)が4夜連続で放送されるなど、再び注目を集めている。
「『有吉の壁』(日本テレビ系)に準レギュラーで出演するようになったのが大きいですね。一見、微笑ましい芸風に見せて、ぶっ飛んだ”もう中ワールド”は同業者にもファンが多い」(放送作家)
昨年末ごろから「『有吉の壁』がキッカケでアラフォー世代の芸人の再評価が進んでいる」と、この放送作家は指摘する。
「『とにかく明るい安村』(39)は一見、キワものに見えますが、コンビ時代には『NHK新人演芸大賞演芸部門大賞』を受賞するなど、業界ではトークも巧(うま)いと評判です。『インポッシブル』の二人もこの番組でイジり方がわかり、オファーが増えているといいます。『有吉の壁』は業界内視聴率も高いですよ」
コロナ禍によりライブが開催しづらくなったことも、アラフォー芸人にスポットが当たる一助となっている。
「コロナ前、テレビマンたちは主にライブで芸人を発掘していました。若く、かつ女性人気のある未来のスターを見極める場としてうってつけだったからです。ところが、ライブが軒並み中止になったり、無観客になってしまったので、最近はYouTubeで人材発掘するスタッフが多い」(制作会社ディレクター)
先の『インポッシブル』も、『チョコレートプラネット』のYouTubeチャンネルの企画「悪い顔選手権」で爪痕(つめあと)を残していた。
趣味や特技を生かしたYouTubeで仕事を増やす中堅芸人も少なくない。
「『なかやまきんに君』(42)は自宅でできる筋トレ動画が人気で、登録者数は116万人を突破。ボディビル大会で優勝するなど、筋肉芸人としての地位を不動のものにしています。
『バッドボーイズ』佐田正樹(42)は『AKBINGO!』(日本テレビ系)で一緒にやっていたスタッフと組んで趣味の旧車紹介やDIY動画をアップ。数百万回再生を超える動画も多く、テレビに呼ばれる機会が増えています」(前出・放送作家)
アラフォー芸人の逆襲が始まった。
『FRIDAY』2021年5月28日号より