『鎌倉殿』の声に賛否!?長澤まさみ「評価が割れる」意外な理由 | FRIDAYデジタル

『鎌倉殿』の声に賛否!?長澤まさみ「評価が割れる」意外な理由

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忙しい合間にカフェで知人とくつろぐ長澤。20年11月、撮影
忙しい合間にカフェで知人とくつろぐ長澤。20年11月、撮影

その「ささやき声」が話題になっている、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の長澤まさみ(34)のナレーション。ネット上には「心地よい」という書き込みが目立つ一方で、同じくらいに「聞き取りにくい」「アナウンサーなどのプロのほうが良かった」という声も上がっている。

思えば長澤まさみという女優は、今回のナレーションに限らず、その演技も常に賛否が真っ二つに分かれてきた。「上手い」「真の女優」と絶賛する声がある一方で、「大根」「下手で見ていられない」という酷評も上がる。

なぜこうまでも、彼女の演技は極端に評価が分かれるのか。映画、ドラマ事情に詳しい芸能関係者たちに取材をおこなったところ、ハッキリと見えてきたのは、彼女は役によってハマる・ハマらないの振り幅があまりにも大きい、ということであった。

「長澤さんがブレイクしたきっかけは、映画『世界の中心で、愛を叫ぶ』(04年)です。白血病の少女を演じ、とにかく可愛くてかわいそう、と誰もが心を掴まれました。その後は『ドラゴン桜』第1シリーズ(05年/TBS系)や『セーラー服と機関銃』(06年/TBS系)などの演技が立て続けに好評を博しました。

と思っていたら一転、恋人からDVを受ける女性を演じた『ラスト・フレンズ』(08年/フジテレビ系)は、『可愛く従順な役が合っていない』、『共演者が上手すぎて一人浮いている』などとあまり評判がよくなかった。

このあたりから『可愛いだけで演技は下手なのでは?』という疑念が世間に沸き起こり始めますが、そういった声を一瞬にして覆したのが映画『モテキ』(11年)でした。一生懸命な空回りヒロインを好演し、演技派女優・長澤まさみを印象づけたのです」(芸能記者)

意外に低い自己評価

しかし、なぜかその後も長澤の評価は安定しなかった。

「『海街daily』(15年)での、4人姉妹のしっとりした次女役は『色っぽい』と好評だったのですが、高橋一生と共演した『嘘を愛する女』(18年)は『泣く演技が下手すぎる』と不評。またNHK大河ドラマ『真田丸』(16年)で演じた、主人公を慕い続ける女中のきりは、『けな気』『ウザい』とこれまた賛否が真っ二つに分かれました。

実際、彼女は作品によってムラがある。私は個人的に長澤さんは好きな女優さんなのですが、それでも時々『あれっ、こんなに下手だったっけ?』と思うことがあります」(前出の記者)

その理由はなぜなのか。長澤をよく知る女性誌編集者は、こんな興味深い分析を聞かせてくれた。

「長澤さんを見て思うのは、あんなにも才能があるのに自己評価が低い、ということです。かつてインタビューで、映画『ロボコン』(03年)の共演者たちの演技力に圧倒され、『実力で這い上がってきた人たちは違うと落ち込んだ』と語っていたように、彼女自身が自分の演技力に一番懐疑的だったんだと思います。

だからビジュアルに奢ることなく、あえてぶっ飛んだキャラやセクシーな役など、難しい役どころにばかり挑戦してきた。そのガッツと頑張りが実って、頭一つ抜け出してきたのではないかと思います」

実際、ここ数年の長澤の演技は安定している印象を受ける。『コンフィデンスマンJP』シリーズ(2018年~ドラマと3本の映画が公開)、映画『マスカレード・ホテル』(19年)、『MOTHERマザー』(20年)など、どれもその演技が高評価を得ている。

ある映画関係者は、近年の長澤の安定ぶりを次のようにも分析していた。

「長澤さんは、実は周囲からの影響を受けやすい人なのではないかと思います。演技が安定しなかったのも、共演者によってのびのび演じられたり、相手が演技巧者だと圧倒されたりして、それがムラにつながていた気がします。

また20代の頃の長澤さんは、恋愛も安定していない印象がありました。でも30代に入り、精神的にも大人になったのでしょう。周囲に振り回されなくなり、本来の実力を安定して発揮できるようになったのかも」

いずれにしても、賛否が渦巻くということは彼女の演技がそれだけ人々の関心を惹きつける、ということだ。『鎌倉殿の13人』のナレーションでも、その才能を如何なく発揮してほしい。

  • 取材・文奈々子

    愛媛県出身。放送局勤務を経てフリーライターに。タレントのインタビュー、流行事象の分析記事を専門としており、連ドラ、話題の邦画のチェックは欠かさない。雑誌業界では有名な美人ライター

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