芸人・カミナリが明かす「M-1の後に僕らが見つけたゴール」 | FRIDAYデジタル

芸人・カミナリが明かす「M-1の後に僕らが見つけたゴール」

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<2016・2017年に2年連続で『M-1グランプリ』の決勝に進み、一躍人気者となったカミナリ。現在では数々のレギュラー番組を持っている彼らが、今年8~9月に初めての全国ツアー『カミナリ 単独ライブツアー2022 心電図』を行う。この単独ライブに関する話と、今後のコンビとしての戦略について聞いた。(前編はこちらから)>

勢いのあるドツキ漫才で着実に人気を掴んでいる「カミナリ」のまなぶ(写真左)とたくみ(同右)このバランス感が、ちょうどいい

正直、活かしきれていない部分もあった

――お二人はテレビ番組ではじっくりトークをしているイメージがなかったのですが、最近、ラジオ番組『カミナリのオールナイトニッポンPODCAST』を聴いたら、2人だけで話している雰囲気が面白いなと思いました。それぞれのキャラクターが出ているし、結構まなぶさんもしゃべるんだな、と思って。

たくみ:それ、ラジオを聴いた人にめっちゃ言われました。僕の中では、まなぶがしゃべるのは普通のことなんですけど、僕たちのファンだって言ってくれる人でも、まなぶがしゃべるのが意外だったみたいで(笑)。その意外性を面白く思ってくれていることもわかってきたので、YouTubeではまなぶがとことん熱くしゃべれるような企画を考えたりしています。

――テレビで見る印象だと、まなぶさんって謎が多いんですよね。キャラクターがよくわからないというか。

たくみ:実はまなぶは対応能力がめちゃめちゃあるんですよ。現場とか人、時間帯によって性格やふるまい方が変わるんです。この現場ではAまなぶ、こっちではBまなぶ、みたいな。Aっぽいなと思ったらA’(Aダッシュ)だったときもあるし、いまだにどれが本物かわからない。

まなぶ:番組によっては、たくみがボケになって僕が進行しているときもあるし、ある現場では何もできなくて、「いま何の話をしているんですか?」って急に無知になったりとか。でかい番組ほどそっちの方が使われやすいんです。

――それって意識してやっているんですか? それとも自然にそうなっちゃうんですか?

まなぶ:自然にやっちゃっているんですよね。

――それもあるから余計にどんな人なのかわからないんですね。

たくみ:でも、芯の部分は「まなぶ」なんです。だから、僕も悪いんですけど、変わったことに気付いてないときもあって。まなぶが普通に話しているのを聞いていたら、周りの先輩に「たくみくん、今のツッコまないの?」って言われて。

「え、いままなぶがボケてた?」みたいな。そこで求められていたツッコミは「おめえ、よくしゃべんな!」なんですよ。でも、まなぶはそれを誘おうとしてボケていたわけでもないから、ツッコまなきゃいけないってわからなくて。

まなぶ:キャラが決まっていないから、仕事の種類もバラバラで。朝に子供番組に行って、その次はNHKの家庭菜園の番組のロケをして、夕方帰ってきたらラッパーと大麻の話をして、みたいな。頭がヘンになってくる。

たくみ:本当にそうなんですよね。そんなこと言っている僕もたぶん変わっているだろうし。

まなぶ:たぶん、今の漫才のスタイルが、たくみが僕を手なずけられるギリギリの範囲を形にしたものなのかなと思うんですよね。頭ぶっ叩かれて余計なこと言わない、っていう。それでたくみがちゃんと処理できる範囲で収束しているから、うまくいっているというのはあるかもしれないです。

たくみ:だから、今のスタイルにめっちゃ感謝しているところもあるんですけど、正直、まなぶを殺しすぎてきたなというのもあります。

違うことがしたい

――たしかに今のカミナリの漫才だと、やっぱりたくみさんのツッコミのところでウケちゃいますよね。

たくみ:そうそう。だから、途中でまなぶが反撃するくだりも考えたりしたんですよ。でも、やっぱりウケなくて、結局その後の僕のツッコミをお客さんが待っちゃうんですよね。

まなぶ:コンビでテレビに出るとボケだけじゃウケないときも多いんです。みんなが「次にたくみのツッコミがあるだろ」って思っていて。別にそんなものはなくて、僕はこれでウケると思っているので。

たくみ:それも結構ありました。まなぶがボケたときに僕もみんなと一緒になって「ワハハ」と笑っていたら、おお、ここはツッコむところだったか、みたいな。

――もともと同級生でお互いのことをよくわかっているからこそ、普通の人とお互いの見方が全然違ったりするんですね。

たくみ:そうですね。だから、ラジオをやっているときのまなぶが本物かもしれない。カメラもない状態で2人でしゃべっているので。

まなぶ:あと、地方でやっている番組では演者がMCの僕ら2人きりだったりするので、そこが居心地いいというか仕事しやすい部分はありますね。大人数いるとやっぱり僕のボケだけじゃウケなかったりとか、めちゃくちゃポンコツにさせられるということもありますから。自分からそっちに行ってるんですけど。

たくみ:2人きりだと、まなぶのボケに僕がいちいち頭叩く必要もないんですよ。そういう意味では、地方の番組とかYouTubeでは、東京とはまた違ったテイストのことができるというのはありますね。

「カミナリはフィニってる」

――お二人は『M-1』で見せた茨城弁の漫才のイメージが強いじゃないですか。でも、実はもともとヒップホップをやっていたりとか、カルチャー寄りの一面もある。そこにもイメージとのギャップがありますよね。

まなぶ:そうなんですよね。捉えづらいというか、わかりやすい何かがあるわけじゃないから。でも、そんな大人になりたいなとは思っていたから、それはそれでいいんですけど。

たくみ:もっと言うと、カミナリ自体が人によってイメージが違うんでしょうね。この前、ノリさん(木梨憲武)に連れて行ってもらって、初めて所さん(所ジョージ)の世田谷ベースに遊びに行けたんですよ。

そのときに所さんに質問したんです。「所さんはなんでずっといろいろなことをやっているんですか?」って。そしたら、「あれもやっているしこれもやっている、っていうのが多いと、『あの人、何だろう?』って思われるようになってくるでしょ。それがいいんだよ。『あの人、何だろう?』って思われることが、その人を大きくするんだ」と言っていたんです。なるほど、と思って。

所さんっていい意味でミステリアスというか、知っているようで知らない存在。それが、みんなが所さんから目を離せない理由になっている。

理想を言えば、僕らもそうなりたくて、いまはその途中なのかなって。いまは中途半端なので、そういう「カミナリってなにやってるんだ?」って部分をどんどん増やしていったら、僕ら自身も大きくなっていけるのかなというのはあります。

まなぶ:だから、たくみもそれに影響受けて、釣りを始めて、ゴルフ始めて、DIYと観葉植物もやっていて、猫も飼っていて。その様子を見たニューヨークの屋敷(裕政)さんが「カミナリはフィニっている」って。

たくみ:もう芸能界でフィニッシュしているという。僕らの中ではまだまだなんですけど、フィニっていると思われるような芸人になりたいですね。

茨城の自宅から通いで仕事をしたい

――今回のツアーでは、地元の茨城でもライブをやるそうですが、これはやっぱり「故郷に錦を飾る」みたいな意識があるんでしょうか。

たくみ:もちろんありますし、やらなきゃウソだよね、っていう。でも、地元でウケるのって意外とハードルが高いんです。一回、地元のライブで全然ウケなかったこともありましたし(苦笑)。

――ホームだけど難しいという。

たくみ:そうですね。ホームだから楽だなとは一切思っていないですね。

まなぶ:今年から(音楽フェスの)『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』の開催地が茨城のひたちなかから千葉になったので、そこの穴埋めというのもあって。

たくみ:いろいろな人に「水戸じゃないんだ」って言われたんですけど、俺たちがこのフェスに代わるぜ!って意気込みで、ひたちなかにしました。

――ところで、茨城の人の特徴って何かありますか? というのも、渡辺直美さんや、ピースの綾部祐二さんなど、芸人でも世界を目指してニューヨークに行ってしまった人が茨城育ちじゃないですか。お二人にも東京への強い憧れみたいなものを感じるんですけど、茨城の県民性みたいなものって関係しているんでしょうか?

たくみ:うーん、関係があるようなないような……。東京がすぐ行ける距離にあるので、ずっと思いは馳せていたよね。そのあたりの「都会への距離の近さ」が、「行ってだめならまた戻ってくればいいや」っていう、いい意味での開き直りを生んでいるのかもしれないですね。

まなぶ:そう、すごく東京に行きたいと思うんですけど、すごく戻りたいとも思えるようなところがあって。

――近いからすぐ戻れますよね。

たくみ:そうなんですよ。いま、まなぶの理想は茨城の自宅から通いで仕事をすることなんですよ。東京の番組で失敗しても、すぐに戻れる(笑)。

まなぶ:それが僕の中のフィニッシュなんですよね。

あと、直美さんとか綾部さんのあとを追って、僕もアメリカには行きたいです。

たくみ:今のこれは「サービスまなぶ」ですよ。思っていないですよ。

まなぶ:そんなことないよ。日本ではいろいろなまなぶを見せてきた。言い換えれば、僕自身がいろいろなまなぶのバリエーションに会ってきたんですけど、アメリカのまなぶにはまだ出会っていないから、出会ってみたいな。

たくみ:きっとそれは、ただの「アメリカにいるまなぶ」だな!

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  • 取材・文ラリー遠田撮影丸山剛史

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