三遊亭円楽 脳梗塞での闘病姿に囁かれる『笑点』の”最大の危機”
雰囲気の変化に視聴者も困惑を隠せなかった――。
今年1月に脳梗塞を患い、闘病を続けている落語家の三遊亭円楽の近影が公開された。
7月17日放送の日本テレビ系『笑点』の終盤、《復帰に向けて稽古中》とテロップ表示され、イスに座った円楽が登場。復帰に向けて
「もう少しですよ、ええ。落語はひとりでやるからなんとかなります」
と力を込めた。続けて、
「笑点メンバーの中じゃ俺が一番うまいから。納得してお客さん帰しますよ。(春風亭)昇太、首洗って待ってろよ!」
と宣言。ただ、その姿は以前のギラギラと“黒光り”していた印象とは異なり、悪く言えば、やつれたようにも…。ネット上では、
《雰囲気変わってビックリ》
《本当に復帰できるのかな。心配》
といった声も飛んだ。
円楽は1月に脳梗塞を公表したものの、5月に退院。以後は懸命のリハビリに励んでいる。テレビ局関係者によると
「脳梗塞ですから、ろれつや記憶力の部分でどうしても問題は出てくる。円楽さんは“噺家”として無様な姿を晒すわけにはいかないと、連日稽古に励んでいます。
経過は順調のようですが、今後もリハビリは継続しなければならない。その点ではハードな生活を送ることになります」
という。
日テレも円楽の帰りを今か今かと待っている。というのも、円楽が不在となってから、同番組の視聴率が、いよいよ“危険水域”に突入しそうなのだ。
5代目司会の桂歌丸の後任に春風亭昇太が抜擢されたのが、’16年5月。そこから年を追うごとに視聴率は右肩下がりで、円楽不在時にはいよいよ10%割れ目前のところまで来てしまった。
「これははっきりと笑点が円楽さんの番組であることを物語っています。過去、不倫報道などもありましたが、ファンが減ることはなかった。やっぱり落語界のスーパースターなんですよね。
’18年4月1日には、エイプリルフール企画で円楽さんが笑点の司会を務めたことがありましたが、20%近い数字を叩き出しました。日テレが1日も早い復帰を願うのも当然でしょう」(スポーツ紙記者)
逆に言えば、円楽不在が続けば、いくら名物番組の笑点といえど、”打ち切り論”が浮上してくる。
「笑点の視聴者層は高齢の男女と、相場が決まっている。この層はCMを見ても購買活動に繋がりにくく、局側やスポンサーは四苦八苦している。
これまでは『笑点』という金看板で何とかなったが、テレビ不況の昨今では安泰ではない。他局の人に言わせれば『笑点でなければとっくに打ち切られている』そうだ」(日テレ関係者)
今年最も視聴率を稼いだのは1月30日放送の17・7%。円楽が脳梗塞で再入院すると報じられた直後だった。
一方、最近は大喜利メンバーに注目の若手落語家を起用する策に出たが、これが完全に裏目。「世界のナベアツ」こと桂三度が出演した6月26日放送回は11・2%とあわやの数字を記録してしまった。
「高齢者は若手落語家をほとんど知りませんからね。“おなじみのメンバー”を求めているのです。ある意味、笑点の存続は円楽さんが戻って来るか、来ないかで決まると思いますね」
とは前出のスポーツ紙記者。円楽が背負うモノは大きい――。
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PHOTO:川上 孝夫