<figure id="attachment_260106" aria-describedby="caption-attachment-260106" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="df7a3a97"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/utsumi.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-260106" class="wp-caption-text">19年２月、本誌のインタビューに応えた際の内海</figcaption></figure>
<p>また一人、偉大な投手が現役生活にピリオドを打つ。</p>
<p>現役５位となる通算135勝をあげている、西武の左腕・内海哲也（40）だ。今年４月に40歳に。５月には史上92人目となる2000投球回を達成した。この２つの節目を迎え、引退を決意したという。</p>
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<p><span class="strongInContent">「８月に入り、奥さんと４人のお子さんを集め引退を伝えたそうです。家族はボロボロと涙を流し泣いていたとか。内海はとても気を遣う人物です。どのチームでも投手と野手は別々に練習し、多少の垣根があります。内海は積極的に野手を食事に誘い、少しでも壁を低くしようと努力した。選手としての実績だけでなく、そうした姿勢が評価され、今年からは投手コーチを兼任していました」（球団関係者）</span></p>
<p>内海が最初にドラフトにかかったのは、敦賀気比高（福井県）３年だった00年だ。オリックスが１位指名。だが、内海は指名を拒否する。</p>
<p><span class="strongInContent">「巨人への憧れが強かったんです。祖父の五十雄さんが巨人の元外野手で、母親の広子さんからお祖父さんの活躍を幼い頃から聞かされていたとか。ドラフト直前には、巨人以外には行かないと表明していました。強硬指名したオリックスは、当時の仰木彬監督が直接説得します。それでも内海にとっては、オリックスの熱意より巨人への思い入れのほうが勝り、首を縦に振りませんでした」（スポーツ紙担当記者）</span></p>
<h2>まさかのプロテクト漏れ</h2>
<p>オリックスの指名を拒否した内海は、東京ガスに入社。03年に自由獲得枠で念願の巨人入りを果たす。</p>
<p><span class="strongInContent">「プロ入り３年目の06年に初の２ケタ勝利をあげると、11年と12年には２年連続で最多勝を獲得。選手会長にも就任し、巨人のエースに成長したんです」（同前）</span></p>
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<p>ところが……。</p>
<p>憧れの巨人を去らざるをえない転機が訪れる。18年にＦＡで巨人へ入団した炭谷銀仁朗の人的補償として、西武への移籍が決まったのだ。内海は15年間にわたり先発の軸としてジャイアンツ投手陣を支えてきたが、人的補償のプロテクトから漏れていた。当時、内海は『ＦＲＩＤＡＹ』（19年２月15日号）の取材に応え、巨人から放出された衝撃を次のように話している。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="本誌に語った「号泣のワケ」"></div>
<p><span class="strongInContent">〈自宅で移籍の話を伝えると、妻（聡子夫人）は言葉を失ってしまいました。（野上亮磨がＦＡで西武から移籍した）２年前に、『プロテクトに漏れて出ることになるかもしれない』と言っていたんですがね。妻も巨人への愛着が強いので、現実になるとショックが大きかったのでしょう。</span></p>
<p><span class="strongInContent">『もうジャイアンツでやりたくてもムリだから、前向きに考えよう』と話をしました。移籍が発表された当日に巨人の球団事務所にお別れの挨拶に行くと、多くの方に集まっていただいて……。悔しさというより長年プレーした球団を去る寂しさで、涙がボロボロこぼれ止まらなくなってしまった……。おかげで、うまく挨拶できませんでした〉</span></p>
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<p>内海は西武に移っても、腐ることはなかった。１軍での登板機会は少なかったが、２軍施設へは早朝から入りトレーニング。メニューをこなすと、若手の指導にあたった。</p>
<p>『ＦＲＩＤＡＹ』のインタビューで、内海はこうも話していた。</p>
<p>〈<span class="strongInContent">これまでは苦しむ姿を人に見られるのを嫌っていましたが、そんな悠長なことを言っていられない。若手がボクの背中を見ていると思い、西武でも緊張感を持って練習します〉</span></p>
<p>今後は指導者として、自身の経験を踏まえ後進の成長に尽力することになりそうだ。</p>


会田 園

西武の内海哲也が今季限りでの引退を発表した。現役５位となる通算135勝のベテランが現役生活にピリオドを打つ。憧れの巨人へ入団しエースに成長しながらも、まさかの放出。内海が本誌に語っていた衝撃の舞台裏だ

今季で引退…西武・内海哲也「本誌に語っていた巨人放出の真相」

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