『オールナイトフジ』復活も…？ 新体制フジテレビに続く「苦境」

今春スタートしたフジテレビのお昼の情報番組『ポップＵＰ！』が年内で終了。来年１月から『ハライチ』と神田愛花（42）がＭＣを務める『ぽかぽか』が新たにスタートすることになった。

「新番組は４月と10月の大型改編期に始まるのが一般的ですが、『ポップＵＰ！』はスタート直後から視聴率が低迷。スポンサー集めに苦戦していました。６月に社長に就任した港浩一氏（70）が”一日でも早く終了させろ”と大号令を下し、異例の年内終了が決まったといいます。『ぽかぽか』はこれまでの情報番組担当ではなく、港氏の古巣のバラエティ担当が制作するとのこと。今後は他の番組も港氏のカラーが現場に反映されていくのではないでしょうか」（フジ関係者）

港氏の社長就任そのものに、業界でさまざまな声が飛び交っている。

「『ぽかぽか』のＭＣがフジテレビのバラエティ班と関係性が深いワタナベエンターテインメント所属の『ハライチ』に決まったことで、港人脈が今後のフジの番組作りにフル活用されるのではないか、と見られています。港さんは『とんねるず』の番組のＡＤ出身。彼らがスターダムにのし上がるとともに出世街道を駆け上った方ですから、”現場ファースト”に戻り、フジ伝統の攻めたバラエティ番組が復活するのではないかと期待する声もある」（制作会社ディレクター）

『とんねるず』の復権や伝説の番組『オールナイトフジ』の復活も一部で噂されているが、放送作家は「あり得なくはない話です」と笑う。

「『ぽかぽか』で総合演出を務める鈴木善貴氏（41）はかつて『ハライチ』らを起用した『キャンパスナイトフジ』を担当していましたからね。平成に『オールナイトフジ』を復活させるという企画でしたが、令和でまたまた復活させる可能性はゼロではない。『とんねるず』に関しても自分を育ててくれた恩があるでしょうから、港さんが石橋貴明（60）にレギュラー番組を持たせても不思議はない。ただ、コンプライアンスが強化されているので、石橋の芸風を考えると復権とまではいかないかもしれませんが」

ドラマ班も勢いづいている。

「フジの専務取締役に就任した大多亮氏（63）はプロデューサー時代に多くのヒットドラマを手がけ、トレンディドラマというジャンルを確立させた人物。来春の『月９』で木村拓哉（49）主演のスペシャルドラマ『教場』を連ドラ化するとの話が一部で出ている。来年１月には月曜夜10時の枠で、草彅剛（48）主演の復讐シリーズを６年ぶりに復活させるなど、一時は視聴率低迷で芸能事務所から敬遠されていたフジのドラマに大物が戻りつつあります」（広告代理店関係者）

本連載でも紹介したが、放送事故と間違われるほど大胆な構成で話題を集めた深夜番組『ここにタイトルを入力』は当時入社２年目だった原田和実ディレクターが担当。若手も育ちつつある。

「イケイケテレビマンだった港氏の意向がいい方向に発揮されるか、多様性を尊重する現代の風潮にハマらず大コケするか……テレビマンたちはフジの動向に注目していますね」（前出・放送作家）

時代は巡るというが、’80年代のフジのキャッチコピー「楽しくなければテレビじゃない」は令和の視聴者に刺さるか!?

『FRIDAY』2022年10月21日号より