<figure id="attachment_287677" aria-describedby="caption-attachment-287677" style="width: 2736px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="b27e5e6f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/01/IMGL5120.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-287677" class="wp-caption-text">約１ヵ月前の昨年12月６日、イングランド代表HCを解任されたジョーンズ氏。すでに東京サントリーサンゴリアスでアドバイザーとして指導をはじめている（撮影：斉藤健仁）</figcaption></figure>
エディー・ジョーンズ。2015年のラグビーワールドカップ（Ｗ杯）で日本代表を率いて南アフリカ代表を倒し「ブライトンの奇跡」を演出した世界的名将として日本でもよく知られている人物だ。
2016年からは“ラグビーの母国”イングランド代表を率いて、2019年Ｗ杯では準優勝に導いた。しかし昨年12月、Ｗ杯まであと９ヵ月という時期に、任期途中でイングランド代表ヘッドコーチをクビになってしまった。
ジョーンズHCは2015年ワールドカップで日本代表を率いて３勝を挙げた後、イングランド代表でもしっかり実績を残していた。
在任７年の間で、欧州の伝統国６ヵ国が毎年競う国代表同士のリーグ戦「シックスネーションズ」で全勝優勝１回を含む３度の優勝、イングランド記録となるテストマッチ18連勝、2019年のワールドカップ準優勝など数々の成績を収めてきた。またテストマッチ81試合で、59勝20敗２分、勝率73％とイングランド代表ヘッドコーチで最も高い勝率を誇った。
しかし2022年のテストマッチでは５勝６敗１分、特に昨秋のテストマッチでは日本代表にこそ勝ったが、オールブラックスには引き分け、アルゼンチン代表、南アフリカ代表に敗れた。特に日本で開催された2019年Ｗ杯の決勝でも負けた南アフリカ代表にホーム（自国）で負けたことが決定打となり解任に至ったという訳だ。
2007年Ｗ杯では南アフリカ代表のアドバイザーとして優勝にも貢献するなど、ラグビーＷ杯での戦いこそジョーンズHCの真骨頂だっただけに残念でならない。
ただ日本人の妻と東京に居を構えているジョーンズ氏は、イングランド代表指揮官を解任されても東京サントリーサンゴリアスのアドバイザーとして若い選手への指導や、日本人指導者に対するコーチングセッションなど忙しい日々を送っていた。
ジョーンズ氏本人に直撃すると「（2023年の）Ｗ杯まで率いることができなかったのは残念ですが、（イングランド代表の指揮官として）７年間、いい時間を過ごすことができて、成功することもできて、『次、何やろうかな』と楽しみにしています！」と、すでに明るい表情を見せていた。
さすがに2023年Ｗ杯でどこかのチームを率いる可能性は「今の時点ではわからないが、難しい……」と答えた。
海外では母国のオーストラリア代表、2031年にＷ杯を開催するアメリカ代表、ジョージア代表が興味を示しているという噂もあれば、フランスの強豪クラブもジョーンズ氏を狙っているのでは……という報道もあった。
ジョーンズ氏に今後、どうするのかを聞くと「たくさんのゴシップはありますが、クラブチームのヘッドコーチの可能性はない。ナショナルチームかな。１月中には明確になると思います」とキッパリと明言した。
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<figure id="attachment_287678" aria-describedby="caption-attachment-287678" style="width: 4700px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="9429bd9d"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/01/aflo_204786656.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-287678" class="wp-caption-text">結果的に最後の試合となった昨年11月26日の南アフリカ代表戦の試合前、ウォーミングアップで選手の動きを見るジョーンズ氏（写真：アフロ）</figcaption></figure>
１月30日には63歳となるジョーンズ氏は、オーストリアと日本にルーツを持っており、両国での指導歴が長い。また日本代表を率いていた2013年に軽い脳梗塞で入院した経緯もあり、年齢や体調のことも考慮すると、やはり2023年W杯後、両国いずれかのヘッドコーチとなる可能性が高いと予想されている。
なお2027年のＷ杯開催国でもあるオーストラリア協会の会長がすでにジョーンズ氏と電話で会談したことが報道されている。また一人娘は現在、オーストラリア協会で働いている。
当然、ジョーンズ氏と日本ラグビーの結びつきも強い。1996年、プロの指導者として歩みを始めたのが日本の東海大ラグビー部だった。
また現在、日本ラグビー協会の土田雅人会長はサントリーのコーチ、指揮官として1997年からジョーンズ氏と関係を築いてきた。ジョーンズ氏はサントリーのアドバイザーを長い間務めており、2009年度から11年度までサントリーのゼネラルマネージャーやヘッドコーチを務めたが、土田氏は強化本部長としてジョーンズ氏を招集した本人でもある。
ジョーンズ氏は土田会長のことを「よく知っている！（日本語で）」と話したが、飲み会の予定は「ない」とのことだった。
早朝からの厳しい練習でサントリー、日本代表を鍛えてきたジョーンズ氏に、もう一度、日本代表を率いてほしいというファンも多いはずだ。
ジョーンズ氏に日本代表を率いる気はないのかと聞くと「日本で過ごした時間はすごく良かった。日本代表が（私に）興味があれば、と思いますが、興味は日本代表チームからないとダメなので……」と話すにとどめた。
土田会長とジョーンズ氏の関係を考えれば、何らかの接触をしていることは間違いないだろう。ただジョーンズ氏はプロの指導者でもあるので、環境や条件などの見極めをしている最中なのだろう。
2024年以降、再びエディー・ジャパンが始動するのか。それともジョーンズ氏は2001年から2005年まで率いていた母国オーストラリアの指揮官となるのか。「１月中には明確になる」というジョーンズ氏の口からどんな言葉が出てくるのだろうか。

1975年生まれ。ラグビー、サッカーを中心に、雑誌やWEBで取材、執筆するスポーツライター。「DAZN」のラグビー中継の解説も務める。W杯は2019年大会まで5大会連続現地で取材。エディ・ジョーンズ監督率いた前回の日本代表戦は全57試合を取材した。近著に『ラグビー語辞典』（誠文堂新光社）、『ラグビー観戦入門』（海竜社）がある。自身も高校時代、タックルが得意なFBとしてプレー

斉藤健仁

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「1月中には明確になる」解任されたエディー・ジョーンズに「日本代表監督復帰説」を直撃！

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