「プライド以上に…」会見で感じた〝鬼畜の所業〟でも捨てきれない「ジャニーズ」という名前の〝旨味〟 | FRIDAYデジタル

「プライド以上に…」会見で感じた〝鬼畜の所業〟でも捨てきれない「ジャニーズ」という名前の〝旨味〟

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〝ジャニーズ〟という名前を残すことを決断した経営陣。左から井ノ原快彦、東山紀之、藤島ジュリー景子前社長
〝ジャニーズ〟という名前を残すことを決断した経営陣。左から井ノ原快彦、東山紀之、藤島ジュリー景子前社長

9月7日に行われた創業者ジャニー喜多川氏に関するジャニーズ事務所の記者会見。事務所側は性加害の事実を認め、謝罪。被害者への補償も約束しました。

5月に公開された藤島ジュリー景子氏の動画では、性加害を

「知らなかった」

と語っていただけに、事実認定と補償の約束は、大きな一歩と言っていいでしょう。

しかし、事前に『外部専門家による再発防止特別チーム』より指摘されていた、

「解体的な出直し」

とは、程遠い内容でした。

社長は藤島ジュリー氏から元『少年隊』の東山紀之氏に変わったとはいえ、株主は100パーセント保有する藤島ジュリー氏のまま。それ以上にもっとも驚いたのは、『ジャニーズ』というジャニー喜多川氏の名前を冠した社名を変更しないことでした。

会見で東山氏は、

「タレントさんが培ってきたエネルギーであるとかプライドだと思うので、その表現の1つでもいいんじゃないかと思ってます」

「僕自身も名前を変え、再出発した方がもしかしたら正しいのかもしれません。ただ、やはり僕らはファンの方に支えられているものですから、それをどこまで変更することがいいのかということを考えてきました」

と変更しなかった理由を説明しました。

ですが、この説明に納得した方は少ないでしょう。CMスポンサーが続々と契約打ち切りにしているのも、信頼回復には程遠い内容だったからです。

性加害を認めた今、〝ジャニーズ〟という名前がタレントにとってプライドになるのでしょうか?

ファンは〝ジャニーズ〟という名前を本当に必要としているのでしょうか?

ジャニーズWESTの中間淳太さんはレギュラー出演している『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』(朝日放送)において“ジャニーズ”という名前が社名に付くことについて

「最悪です」

とし、被害者目線に立って

「僕も変えるべきだと思ってますし、ジャニーズと名前がなくなることも覚悟を持って来ています」

と語っています。

タレントさんの中にも疑問が生じている社名存続。それでも、なぜ〝ジャニーズ〟という名前を経営陣は捨てられなかったのか――。

そこには、プライドという以上に〝ジャニーズ〟という名前が持ってきた〝絶大な力〟を感じているのではないでしょうか。

再発防止チームが被害拡大の一因に「マスコミの沈黙」も指摘していましたが、ジャニーズという名前は、性加害だけでなく、タレントのスキャンダルなどを黙らせるだけの力がありました。

「過去には所属タレントが道路交通法違反で逮捕された際、〇〇容疑者ではなく、テレビなどでは〝〇〇メンバー〟と表現したこともありましたね。それくらい、テレビ局に対し〝力〟があったということ。熱愛報道なども、ワイドショーではほとんど扱われませんからね。

また、ドラマや歌番組などのキャスティングを握っており、他事務所の男性アイドルはもちろんのこと、ジャニーズタレントとスキャンダルを起こした女優なども〝共演NG〟というのは普通でした。まあ、マスコミ側が言いなりになっていたという部分もありますけどね……」(テレビ局関係者)

まさに芸能界で〝この世の春〟を謳歌してきたジャニーズ事務所。その〝旨味〟を今も捨て切れないのが藤島ジュリー氏であり、長年ジャニーズで育ってきた東山さんでしょう。

会見では〝変化〟を強調していましたが、〝ジャニーズ忖度〟にどっぷり浸かってきた経営陣が、それを根こそぎ失うことを〝条件反射的〟に恐れているように思えてなりません。それが、社名存続という決断に繋がっているのでしょう。

ジャニーズという名前が持つ〝力〟がすでに〝幻影〟になりつつあることに、いつになったら気づくのでしょうか……。

  • 取材・文荒木田範文(FRIDAYデジタル芸能デスク)

    ‘75年生まれ、埼玉県出身。夕刊紙、女性週刊誌を経て現職。テレビやラジオにも出演中

  • PHOTO中村 和彦

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