東山紀之新社長 過去のセクハラ&パワハラ疑惑が「若気の至り」ですまされる“業界の特殊事情”
謝罪・説明会見は開かれたが、『ジャニー喜多川性加害問題』の完全解決には程遠い。
現在はっきりしているのは、社長だった藤島ジュリー景子氏が退任し、新社長に所属タレントの東山紀之(56)が就任したことと、藤島氏は社長を退いても取締役として残り、株も100%所有したままだということ。
さて、新社長に就任した東山だが、被害者の救済、補償、事務所の立て直しにまい進するため、年内をもってタレント活動を止め、引退することを発表した。
ただ、『外部専門家による再発防止特別チーム』に同族経営の弊害を指摘されたことによって、“ジャニー一族”以外の者を新社長に据えなければならなかったわけだが…。
「当初、新社長は外部の人間を引っ張ってくるのではないかと言われていましたが、打診された側が“沈みゆく泥船”には乗りたくないと断ったと聞きました」(老舗芸能プロ幹部)
結果、内部の人間を社長に据えるしかなく、次期社長と言われていた『ジャニーズの長男』近藤真彦がいなくなった今、最年長の東山しかいなかった。しかし東山は、所属タレントといっても事務所に近い人間。事実、「“同族経営”と変わらないだろう」と指摘する声もある。
その上、「本当に東山さんで大丈夫なんですかね。心配です」(前出・芸能プロ幹部)という声も聞こえてくる。
会見でも、元ジャニーズタレントで’80年代中期に山﨑正人という芸名で活動していた木山将吾氏が’05年に出した暴露本『SMAPへ そして、すべてのジャニーズタレントへ』(鹿砦社)の中で書かれていた東山のセクハラ行為が指摘されていたが、本人は、
「よく覚えていない」「若気の至りだったかもしれない」
とやんわりと否定していた。今後、東山に対してさらなる追求がなされることが考えられるが、一方で指摘されたパワハラ、セクハラについて彼を擁護する声も聞かれる。
「東山さんは非常にストイックな性格の人で知られています。体の線を維持するため1日1000回腹筋をしているのは有名な話です。ですから後輩に対しても厳しく当たることがあったのだと思います。また彼が若いころは、テレビ局や広告代理店、一般企業などでもパワハラ、セクハラまがいの行為は現在ほど非難されておらず、そんなものだという風潮でした。
決して許されることではないですが、彼の行っていたことも当時はそれほど問題視されなかったので、若気の至りというのも理解できます」(テレビ局社員)
東山も50歳を超え、結婚して子どもがいる身だ。さすがに過去のままとは思えない。確かに不安材料は多いが、ジャニーズとしては東山に託すしかないのだろう。10月には新体制が発表されるということだが、彼の手腕に期待したいところだ。
PHOTO:原一平