メトロガール史…井川、山田、宮﨑、新垣、杏、武井、堀北、石原
井川遥、山田優、宮﨑あおい、新垣結衣、杏、武井咲、堀北真希、石原さとみ 東京メトロ「メトロガール」のヒストリーを綴る
「営団地下鉄」民営化(2004年)で「メトロガール」開始! 井川遥、山田優、宮﨑あおい、新垣結衣、杏、武井咲、堀北真希、石原さとみ その系譜を辿る
新型コロナウイルスの感染拡大防止のために続く自粛。JR各社や大手私鉄など公共交通機関も、軒並み利用者を激減させている。
「帝都高速度交通営団」(1941年7月設立)が2004年に民営化して誕生したのが「東京メトロ」である。それをPRするために東京メトロの最初のCMが作られた。井川遥に始まり、山田優、宮﨑あおい、新垣結衣、杏、武井咲、堀北真希、そして石原さとみという、様々な女優たちが担ってきた。あの街や交通の賑わい。その少しでも早い復活を念じつつ、「メトロガール」を振り返る。
→〔第1回〕井川遥+山田孝之、山田優編(2004年〜2006年) を読む
→〔第3回〕新垣結衣、杏、武井咲編(2010年〜2012年) を読む
キャッチコピーは「ココロも動かす地下鉄へ」 井川遥と山田孝之がW主演
イメージキャラクターは井川遥と山田孝之が姉弟という設定でダブル主演。ダブル主演なのも、男性が起用されたのも、このCMだけだ。

山田孝之は当時まだ20歳。井川は当時27歳。ちょっと奇妙な世界観が特徴だ。お堅いイメージだった「営団」からの変化を示したかったのだろうか。
→「メトロガール」ヒストリー〔第1回〕井川遥+山田孝之、山田優編(2004年〜2006年) を読む
2005年「東京スピード」 山田優を起用し若手女優路線が本格化

翌2005年からはテイストをガラリと変え、モデルで女優の山田優を起用した新シリーズがスタートする。コンセプトは「東京スピード」「東京ポジティブ」。
東京メトロ発足1周年を迎え、東京メトロのイメージそのものを訴求する段階へと一歩踏み出した作品だった。ちょっとバブリーな演出が印象深い一作。山田優の元気でコミカルな演技が楽しめる。
→「メトロガール」ヒストリー〔第1回〕井川遥+山田孝之、山田優編(2004年〜2006年) を読む
最旬の女優・宮﨑あおいが演じた「地下鉄の女神」

宮﨑あおいによる「TOKYO HEART」シリーズ(2007年から2009年)。当時21歳。映画『NANA』、連続テレビ小説『純情きらり』、NHK大河ドラマ『篤姫』の主役と、、まさに旬の女優であった。
宮﨑あおいの透明感と存在感を活かした作りが際立つ。もし、“地下鉄の女神”がいるとしたら、きっとこんな感じではないだろうか。
→「メトロガール」ヒストリー〔第2回〕宮﨑あおい編(2007年〜2009年) を読む
21歳! 新垣結衣登場 等身大のヒロインをナチュラルに演じる

この時まだ21歳。東京に暮らすひとりの女性としての新垣結衣が、メトロに乗って、東京の様々な人々や場所と出会い、心が動き、そして心がつながっていく様子を描いた。
→「メトロガール」ヒストリー〔第3回〕新垣結衣、杏、武井咲編(2010年〜2012年) を読む
杏 25歳、オトナの魅力 東京事変の楽曲に乗ってアクティブに

2011年から始まったのが、女優でモデル、当時25歳の杏を迎えた「TOKYO WONDERGROUND」シリーズだ。颯爽としたアクティブな女性を杏が演じる。CMのテイストも「かわいい」から「カッコいい」へのイメージチェンジした。
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歴代最年少19歳 武井咲登場

東京メトロのCMでは最年少となる当時19歳の武井咲だ。
新シリーズは「We are the Tokyo Navigator」をテーマに、東京を案内し、東京の魅力を再発見してもらうというもの。キャッチコピーは「行ってみないと分からない。行ったつもりが一番もったいない」。
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堀北真希、登場! 3年間「メトロガール」を務める

2013年から堀北真希の登場。女優としての絶頂期を迎えていたところだった。
CMのキャッチコピーは「Color your days.」。ストーリー性の強い仕上がりとなっている。堀北真希の真骨頂とも言える、どこか愁いを帯びた表情の主人公。
翌2014年のシリーズは、堀北の視点から東京の季節ごとの魅力を描いた。3年目の2015年は東京をもっと好きになってもらいたいという「Find my Tokyo.」シリーズ。堀北が東京の名所めぐりをする。
→「メトロガール」ヒストリー〔第4回〕堀北真希(2013年〜2015年) を読む
コロナ自粛・石原さとみ「メトロガール」5年目の新作いつ登場?

2016年、石原さとみ時代の幕を開ける。当時、29歳。コンセプトは普通の街で見つける「意外な魅力」にスポットが当てられている。CMの見どころは石原さとみのファッションだ。時に奇抜、時に艶やかな衣装が、彼女の明るさと存在感をさらに際立たせる。
1年目は下町、2年目の2017年は千葉県の浦安へ。2018年には埼玉県に所在する和光市に足を延ばした。2019年は毎回ゲストを迎えて街を巡った。
2020年のイメージキャラクターはどうなるのか? 毎年、前年度末に発表される新CMシリーズの告知が、今年はまだ行われていないが、続投が既定路線だったのは間違いない。
まだまだ取り上げられていない駅はたくさんある。新しい石原さとみの笑顔を、東京メトロの車内ビジョンやCMで見られる日が来ることを楽しみに待ちたい。
そうなった時、私たちは新型コロナウイルスの拡散をなんとかコントロールしながら、少しづつ日常生活を取り戻しているはずだから。
→「メトロガール」ヒストリー〔第5回〕石原さとみ(2016年〜2020年) を読む
→〔第1回〕井川遥+山田孝之、山田優編(2004年〜2006年) を読む
→〔第3回〕新垣結衣、杏、武井咲編(2010年〜2012年) を読む
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